オヤジんとこは北海道の道央地区の、豪雪地帯です。
この時期は雪に閉ざされて、見渡す限り雪、雪、雪、です。
毎日外でやることといえば、除雪しかありません。
いくらスタッドレスタイヤを履いているとはいえ、北海道の自動車でも大量の雪が積もれば、雪に埋まって身動きできなくなります。
排気管が雪に埋まれば排気ガスが逆流して一酸化中毒で・・・といった悲惨な事故が毎年何件か報道されます。
猛吹雪の公道だけでなく、自宅の敷地内でも起こりうることで、雪国の人々は冬の日常的な危険と隣り合わせに生きています。
今年は、雪が多いです!
今年は目見当ですが、1年前と比べて2倍ほどの積雪量です。
いつも畑を見渡すアングルですが、オヤジの首ほどまでの積雪があります。
ハウス、ニラトンネル、コンポストに向かう通路です。
毎朝除雪をして徒歩で通れるようにしてあります。
オヤジの自宅と公道を結ぶ通路です。
隣家が極力写らないように撮っているので、映えしない写真です。
スミマセン。
積雪が、スコップの丈より高いです。
今年はこれだけ積もったわけです。
15cm以上の積雪があった朝は、早起きして除雪機で雪を飛ばし、道をつけてやります。
地吹雪でこの通路が埋まってしまう時もあります。
これは1年前の地吹雪の早朝です。
同じアングルですが、強風のため吹き溜まりになって通路がふさがっています。
除雪機がなければとても道を開けられません!
ハウスの所までやってきました。
今日は晴れていて、お日さまの力でニラトンネルの雪がとけています。
しかしトンネルの周りの雪をほっておくと、氷に変わってしまいますので、天気の良いうちにどけてしまいます。
ママさんダンプで、雪をすくって、片付けます。
30分の格闘ののち、きれいに片付けました。
片付けた雪はこのように、除雪機が通る道に置いておき、積雪の朝にまた除雪機で飛ばします。
市街地では、除雪をしても雪の置き場に困ることが多いです。
そのため、市の排雪を待たなければいけないとか、決められた雪捨て場に雪を捨てに行かなければならないなど、この時期は面倒なことが多いです。
オヤジの住んでいる所は郊外です。
何かと不便な地域ですが、 隣家との境界にも余裕があり、自宅の敷地内にも雪をためる場所があるので、そこだけは助かります。
コンポストです。
納豆菌堆肥を作り始めたので、日常の生ごみはそちらに混ぜ込んでいますが、分解の遅いものは、今でもこちらに放り込んでいます。
といっても、今は凍り付いてしまうので、分解が始まるのはもうすこし暖かくなってからのことです。
冬囲いも、完全に雪に埋もれてしまいました。ブルーベリーやハスカップの木は大丈夫かなあ・・・。
ウサギの足跡でしょう。
こんな季節でも動物は食べ物を探して走り回っています。
あまり自宅の建物をお見せできないのですが、自宅の屋根から落ちてきた雪です。まだ屋根に雪が残っているときは、このように三角コーンを置いて、来訪者に注意を促します。
屋根に残っている雪です。
天気が良い日に、日光で温められて、屋根を滑り落ちてきます。
「ドドドド・・・」と、凍った大量の雪が実に素晴らしい音を立てて落ちてきます。
落ちそうなときは、雪の塊が緩んで「ズ・・ズ・・」と音を立てるので、「お、来るな・・」と、その時は玄関から外に出ないよう、気を付けます。
左側は落ちてきた屋根の雪山です。
落ちてくる場所が通路だと危険なので、わざと除雪せずに山のままにしてあります。
家の中では、種蒔きをします!
まだまだ雪解けには遠いですが、家の中では畑の準備を始めています。
セルトレイを透明の育苗箱に載せます。
28cm×28cmの大きさのセルトレイが2個セットできます。
透明の育苗箱は樹脂製です。
ホームセンターで売っており、1個500円位と高額です。
少しずつ買い足して、現在は15枚くらいあります。これをフルに使って春までの間、室内で育苗します。
案外丈夫なもので、大事に扱えば10年以上長持ちします。
市販の育苗土を入れます。
芽出し、鉢上げとオールラウンドに使える土です。
昨年から試していますが、2カ月ほどの長期育苗にも使えます。
土を詰めたら、上から押さえつけずに、トントンとトレイをならして落ち着かせます。
種を蒔く前に、水をやって湿らせます。
種を蒔いてからやると、水があふれて種が浮いてしまうからです。
割りばしで1カ所ずつ、穴を開けていきます。
この時期に蒔くのは、ナス科の作物です。
ナス、ピーマンのハウス用です。
昨年の余り(汗)です。
ナス科の種は2~3年は保存可能です。
両者は育苗期間が70~80日と長いので、果菜類の中では一番最初に蒔きます。
種が穴に入っているのが見えるかな?
割りばしで穴を埋めていきます。
最後は指で鎮圧します。
この仕上げが大事!です。
蒔いた日付と、品種を付箋に書いて貼っておきます。
これを忘れちゃいけません。
新聞紙を置いて、霧吹きして発芽を促します。
ナス、ピーマンはこのやり方で2週間で発芽します。
これから、ハウス用、露地用と、少しずつセルトレイを増やして、日々種を蒔いていきます。
実践しながら、今年の構想を練っていきます!
この時期、オヤジの中で決まっているサイクルがあります。
2月1日 ニラトンネルの設営(記事は、こちら)
2月初旬 ハウス用の播種開始(今回の記事)
3月1日 ビニールハウスの設営(除雪、ビニール張り)(去年の記事は、こちら)
3月下旬 ハウス内の温床の設置、育苗開始(去年の記事は、こちら)
4月下旬 ハウス内にナス科の作物を定植
5月下旬~6月初旬 露地にナス科の作物を定植
(その年の積雪量や気候によって時期を調整します)
ナス科よりウリ科の方が概して寒さに強いので、ウリ科の作物(カボチャ、キュウリ)はナス科より若干早めのスケジュールで動いていきます。
これは長年のこの地域の気象に合わせて自然に出来上がったスケジュールです。
このスケジュールに沿って、多品種の播種や育苗を細かく進めていきます。
この大枠が決まっていることで、畑を進めていくうえでイメージ作りの大きな助けになります。
「3月に入ったら、トマトの播種だから、種の残りを今のうちにチェックしておこう」などと、向こう3カ月にわたって畑の見通しを立てることができます。
また、少しずつ準備をすることで畑の今年のレイアウトや新品種への挑戦のことなど、頭の中のイメージを紙上に表していく作業を日々進めることができます。
こうして雪国のオヤジ家庭菜園は日々(少しずつですが)動いていきます。