毎年失敗してしまう、オヤジんちの玉ねぎです。
ある程度までは育つのですが、玉が太り始めるタイミングで、みすぼらしく枯れてしまうのです。
2020年の7月16日の玉ねぎです。
玉はふくらんできましたが、葉っぱが枯れて無いものもあります。
この後、成長はかんばしくありませんでした。
2020年の収穫はこれだけでした。
テニスボールにも満たない大きさです。
1坪ほどの畑にたくさん植えて、これしかできません。
こうなる原因がさっぱりわからず、これまで毎年植えては枯らして、また翌年チャレンジしては枯らして、の繰り返しで10年ほど鬱々とした思いをかかえてきました。
水が足りないのではないか?
とようやく思いついたのが一昨年の夏です。
北海道の玉ねぎは、春蒔き、秋収穫です。
北海道は玉ねぎ大国です。
オヤジんちの地域にも玉ねぎ畑は普通に見られ、玉ねぎの定植から収穫までを日常的な風景として観ることができます。
本州が秋蒔きで春~初夏収穫なのに対して、北海道では、地域向けの品種を春に播種し、秋に収穫します。
北海道では冬は雪に閉ざされて雪の下になってしまうため、本州のような形で冬越しが出来ないからです。
北海道の玉ねぎ畑は、地域差はありますが、2~3月からハウスで播種・育苗を始め、GW前後に機械で一斉に広範囲に定植をします。北海道における農業の大規模化を象徴する風景です(お米も小麦もそうですが・・・)。
しかし、定植後は、機械による防除の他は、灌水をしている風景など見たことがありません。
そんな風景を見ていたせいか、玉ねぎは水をやらない方が良い、とオヤジの中で勝手に思っていたふしがあったのかも知れません。
ところが、いろんなサイトで調べてみると、玉ねぎは水を嫌うわけではなく、むしろ保湿性の高い土壌で良く育つ、という説明が多いです。
調べるうち、北海道の低湿度な気候に加えてオヤジんちの土質が保湿性が低く、水やりが足りないせいで枯れてしまうのではないか、との仮説を立てました。
一方で、農家さんの玉ねぎ畑は、玉ねぎに向いた土壌改良をしたから育ちが良いのだろう(実際に玉ねぎ用の育苗倍土はかなり水持ちが良いです)、と。
ということで2021年の玉ねぎは、水やりを入念に実践してみました。
まめな水やりを心がけました!
毎年種から植えていますが、定植までの育苗はこんな感じです。こちらの過去記事をご覧ください。
玉ねぎは連作が可能なので、毎年同じ場所に作っています。
今年は初の試みで、保湿効果を狙って黒マルチを敷いてみました。半分は黒マルチ、半分はマルチなしで植え、比較検証します。
5月5日、定植しました。
わさわさ育ったトロ箱の苗の底を・・・
外して、苗をほぐします。
70~80本ほどあります。1坪ほどの区画に植えても、たくさん余ります。
いとしい苗を、植えましょう!
カッターで細かく、植穴を開けます。
雑草抑制もねらって、このように細かく穴を開けます。
この写真はちょっと深植えかな?
玉ねぎは浅植えが基本とのことです。
2cmほどの深さに植えます。
こんな感じになりました。
比較のため、マルチなしの方にも同様に植えます。
このようになりました。
昨年は雪解けから秋までとても気温が高く、雨の少ない日々が続きました。
それも考慮しましたが、昨年以上にまめに、畑を乾かさないように晴れの日は毎朝水やりをしました。
苗がすっくと立ってきました。
6月9日の様子です。
雑草が増えてきました。
玉ねぎは雑草にも弱いそうです。
定期的に草取りし、勢いをそがないようにします。
葉っぱが大きくなった!
6月24日の様子です。
うおおお!
こんなに豊かに葉が育ったのは、恥ずかしながら初めてです!
見た目もいきおいがあって、ほれぼれします。
7月9日の様子です。
いつもならこの時期は背丈が伸びず、分けつも止まって葉が黄色くなってくるのです。
多少先が黄色いですが、葉は豊かに見えます。
玉が太ってきました。
待ちに待った、この景色がとうとう目の前にあります。
高温のおかげか、マメな水やりのおかげか、はたまた黒マルチのおかげか、そのすべてのおかげか、油断せずに水やりを続けます。
7月29日の様子です。
葉先は黄色いですが、玉は順調に育っています。
やはりマルチの方が生育が良いように思えます。
いい感じです。
その翌々日、
明らかに皮が茶色がかってきました。
7月31日です。
葉が倒れてきました。
葉が低くて黄色く枯れたような風景ばかり見てきたので、この当たり前の風景はうれしすぎます。
軟式ボール前後の大きさです。
大きさにはばらつきがあります。
一般的なレベルより小さいですが、
うれしい!
8月11日、まだ育つだろうけど、
バーベキューに使おうと、一番大きいのを2つ獲りました!
自家製の玉ねぎを使ってバーベキューなんて初体験!
輪切りにした玉ねぎの写真を撮り忘れていました!残念!
うれしい!玉ねぎのまともな収穫!
8月22日、あれから成長は進まず、もう良いだろうと思い、収穫に踏み切りました。
昨年までの状況を考えれば、この大きさで上出来です。
根っこを残すと、水分が抜けてしまうので、
切り取ります。
気候の良い日を選んで、畑に転がしたまま干します。
このプロセスを守ったおかげか、軟らかくなって腐ってしまう玉ねぎが今年はほとんどありませんでした。
味はというと、市販のものに比べて固くて使いづらい、とカミさんの厳しい評価で積極的な消費にはつながらなかったのですが、来年につながる好成績となりました。
来年はもっと大きな玉ねぎを獲るぞ、とモチベーション上がります。