2021年の振り返り~トウキビ(トウモロコシ)畑が進化?しました!

北海道では「トウキビ」という呼び方が一般的な、「トウモロコシ」。

本州から引っ越してくる前は、寒い北海道で獲れるもの、というイメージがまったくありませんでした。

暑くなければ育たないトウキビですが、北海道のほとんどの地域においては四季がはっきりしており、夏場でも気温が30℃以上になることがしばしばです。1年の3分の1が雪に閉ざされるオヤジの地域でも夏はとても暑くなり、露地ではトマトやナス、ピーマン、ゴーヤなどが普通に栽培できます。

現地に住むものとして多少ひいき目に言いますと、トウキビは日中の寒暖差が大きい北海道でこそ甘みがのって美味しくなるのではないか、と思います。

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ハニーバンタムの、種を蒔きます!

最近植えているのは一般的なハニーバンタム、ホームセンターで簡単に買えます。

それまではバイカラー(黄白混色)のピーターコーンを植えていましたが、やはり王道の真っ黄色なトウキビを作ってみたくて、昨年も挑戦しました。

露地用の播種は5月23日です。

まだ露地に夏野菜が定植できない時期から、ハウスの中でセルトレイに種蒔きします。

6月15日、少し遅くなりましたが、露地に定植しました。

文明の利器を使い、黒マルチに穴を開けます。

ざっくりと、株間30cm、畝間60cm、毎年なので体にしみついた間隔です。

でもいちおうメジャーで測って穴を開けます(笑)。

段取りを踏めば、仕事に出かける慌ただしい朝にもちょっと早起きして定植作業ができます。

30cmくらいに育っていました。

ちょっと遅くなってごめんなさい!

本当は直播きのほうが手間が少なくて良いのですが、直播きの場合は発芽しなかったり、寒さで枯れる株があったりして、いつも植えなおしする箇所が多いです。

(やり方が悪いのかもしれませんが)

育苗して定植する方が今のところ効率が良く、オヤジの生活サイクルに合っています。

7月10日の様子です。

黒マルチを取り去り、追肥と土寄せをします。

トウキビは大人の背丈より高くなるので、密植して土寄せする方が倒伏を防止できます。

植えなおしたりしたものはまだ小さく、成長にばらつきがありますが、定期的な作業はいっぺんに終わらせないといけません。

8月11日の様子です。

穂が出来て、こんなに大きくなっています。

そろそろ動物除けの準備をしないと・・・。

実は毎年、ハウスにも少しだけトウキビを植えています。

少し遅いですが、ようやく収穫できそうです。

ハウスの中なので風の通りが悪いせいか、いつも受粉が足りない様子です。

露地よりたくさん肥料を入れていますが、小ぶりです。

ありゃりゃ、やっぱり着果不良かな?

でも食べれば一緒です。

この日は家族でバーベキューです。

獲れたての野菜とともに焼いて食べましょう!

皮つきのまま網で焼いて、香ばしいトウキビを美味しく頂きました。

オヤジのトウキビ栽培はどう進化したか?

オヤジも美味しくて大きなトウキビを作ってやろうと毎年トライしていますが、一番の障害は鳥や動物の食害です。

カラスやアライグマをはじめ動物たちは作物の食べごろを知っています。

「明日獲って食べよう」と思っている矢先に、やられてしまいます。

しかし仕事で日中家を離れているので、一日中見張っていることはできません。

また夜間に荒らされることもあります。

そこでない知恵を振り絞り、ここ数年はハウスを建ててビニールの代わりにネットでまるごと覆い、動物の侵入を防ぐやり方を実践しています。

(昨年のトウキビ栽培の様子はこちらの記事をご覧ください。)

しかしこの方法はどうやら、(目の細かい)ネットが風の吹き抜けを阻害して充分な受粉ができないせいで、スカスカなものや小さい出来になることが多かったです。

収穫ぎりぎりのタイミングでネットをかぶせられれば良いのですが、仕事が忙しい時期、そうそう時間がとれません。

かといって早めにネットをかぶせると、受粉に影響が出ます。

自分のペースで鳥除けの環境を作れないものか・・・。

そこで前から気になっていた、農家さんのテグス張りをオヤジなりに真似してみることにしました。

バーベキューから2日後、ようやくハウスパイプの設置に取り掛かりました。

余りものの資材で建てているので、毎年行き当たりばったりです。

パイプが折れたり腐ったりするので、足りなくなるとホームセンターで買い足して、つぎはぎして作ります。

設営中の写真を撮るのを忘れ、いきなり完成写真です。

今までは天井もすべてネットで覆っていましたが、今回は天井部分は約30cmおきに鳥よけようのタコ糸(樹脂製)を張りました。

樹脂製の糸で伸びないので、張るのに適しています。

以前買って、ほとんど使っていなかったのですが、初めて有効な使い道が出来ました。

捨てずに取っておくと使えるものもありますね。

糸を固定するには、パイプにぐるぐる巻きつけると、施工にも取り外しにも膨大な時間がかかります。

そこでオヤジはハウスビニールをパイプに固定するのに使うパッカーを糸の固定に使いました。

パッカーなら、カシャンとはめるだけでOK、あるものを有効に使おう(要するにケチ)と頭をひねった結果です。

こうして等間隔に糸を張っておけば、羽にあたることを恐れてか、鳥は入ってきません。

農家さんはこの要領でテグスを張って鳥除けにしています。

半信半疑ではありましたが、初めて試した結果、鳥はまったく入ってきませんでした。

下半分はネットで覆っています。

地際は金属のパイプを置いて重しにしてあるので、熊などが来ない限り破られる心配はありません。(そのうち来るかもしれんが・・・)

さあ、いよいよ収穫です!

9月初めになりました。

進化した(?)露地のトウキビ畑、試行錯誤を繰り返し、ようやく収穫時期を迎えました。

上手に撮影できませんでしたが、収穫直前の様子です。

以下、いつもなのですが、収穫時の写真が残っておらず、毎日少しずつ獲って食べた時の写真です。

仕事が忙しい時期で帰りが遅いのですが、カミさんが茹でて取っておいてくれました。

これはちょっと不良品ですが、おおむね昨年より大きいです。

先端は残念な見た目ですが、中心部はしっかり実が詰まっています。

これが昨年のベストテイクです。

細いですが、大きさもそこそこです。

お気に入りの韓流ドラマを観ながら、遅い夕食を楽しみます。

完食!芯も細いですが、美味しくて形の良いのが出来たなあ、と感慨ひとしおです。

別の日の夕食です。昨年は暑い日が続いたので、9月初めでも冷やし中華が楽しめました。

トウキビにキュウリ、冷やし中華、これ以上の組み合わせがあるでしょうか!

いろんなトウキビを植えてみたい!

トウキビにもいろんな品種があります。

トウキビは交雑しやすいので異品種を同じ畑に植えにくいのですが、北海道の在来種として、八列トウキビという品種があります。

これは本当に八列しか粒の列がない品種で、歯触りがもちもちして独特の食感があり、根強いファンの多い、知る人ぞ知るご当地品種です。

いつか作ってみたいと思っています。

こんな風に、来年もトウキビ培を楽しみたいです。