露地のトウモロコシが収穫できました!

昨年は、がっかりな出来だった、オヤジんちのトウキビ(トウモロコシ)です。

なぜかというと、スーパーで売っているトウキビのように、粒がきれいにそろった、大きなトウモロコシができなかったからです。

上の写真はおととしのものです。

ずらし蒔きした露地のトウキビです。

蒔いたのが遅かったせいもありますが、小さいです。

昨年も似たり寄ったりの出来でした。

また、このように、上の方まで充分実がついていないのが特徴です。

でもかつては、大きいのが穫れていたのです。

(大きい過去のトウキビの記事はこちらです。)

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なぜ大きくならないのか?

トウキビは肥料を食うよ、と先輩諸氏からよく言われていました。

お金をかけて肥料を買うことはここ数年していないオヤジです。

十分な肥料を与えていないこともあるでしょう。

(もっとも、オヤジんちはすべての野菜が肥料不足のようです(汗))

しかしこのように、きれいな粒の並びにならないのは、なぜなのか、最初はよくわかりませんでした。

いろいろ考え、カミさんとも話してみて、受粉がしっかり行われていないせいではないか、との推論に至りました。

いうまでもなく、野菜の着果(実ができる)には、花の雌しべに花粉がついて(受粉)受精することが必要です。

植物には、同一株の一つの花の中に雄しべと雌しべがあり、一つの花で受粉、着果するタイプと、同一株の違う箇所に雄花と雌花が咲き、風やハチなどの動物による媒介を経て受粉するタイプがあります。

トウキビ(トウモロコシ)は、同一株のてっぺんに雄花、下方に雌花が咲きます。

てっぺんのススキみたいなものが、雄花です。

花粉をこぼれんばかりにつけて、ふんだんに落としていきます。

こちらが雌花です。白いひげのようなものが雌しべで、ここに花粉がついて受粉して、下の部分の実が大きくなり、みんなが食べるトウモロコシになります。

雄花と雌花による受粉も、作物や品種によって、自家受粉(同一株内での受粉)で着果するタイプと、他家受粉(他の株の花粉を受けて)着果するタイプがあるようです。

(はたまたキュウリのように、単為結果性(雄花が咲かなくとも雌花だけで結実する)をもつ野菜もあったりして植物の世界は複雑なのですが、これについては別の機会にゆずります。)

なぜスーパーで売っているようなトウキビができないのでしょう?

思い当たるふしはありました。

オヤジんちはこのように、動物除けのネットでトウキビのトンネルを覆っています。

昨年、おととし辺りは、トウキビの花が咲く前に、荒業的ネットかぶせを早々に済ませていました。

仕事が忙しくなる前にやってしまおう、と効率だけを優先したからですが、どうもそれが原因だったようです。

トウキビの受粉期間は長く、1日や2日花粉をつけてやるだけでは不十分なようです。

また、風媒花のため、風通しが良くないと人工授粉でもしない限り充分な受粉が行われないようです。

また自家受粉については可能のようですが、できるだけたくさんの株を植えて他家受粉しやすい環境を作ることが必要です。

毎年動物除けのためにネットでトンネル自体を覆っていますが、目の細かいネットのせいで風通しが悪いのでは、と考え、今年は雄花の花粉があらかた飛んでからネットをかけることにしました。

今年は受粉しやすい環境を心がけました!

今年はハウス物も、露地ものも、トレイで育苗してから定植するようにしました。

上の写真は6月5日の写真です。

6月11日のハウスの写真です。

定植して大きくなったら、黒マルチをはぎ取り、追肥して土寄せをします。

土寄せすることで倒伏しにくくなり、大きく育ちます。

7月3日の写真です。

ほら、雄花が顔を出し始めました!

ほれぼれしますね。

背が高くなり、ハウスの天井に届くようになりました。

風通しを良くするため、周辺のビニールを下げ、開け放ってやりました。

そのかいあってか、昨年より大きい実が育っているようです。

これは、8月5日の写真です。

ひげが茶色くなっているので、もう食べごろです。

ハウスの初収穫は、8月9日でした。

受粉に失敗した株もありますが、昨年よりずっと大きな実ができました!

これが前回も紹介しました、バーベキューに登場したハウスのトウキビです。

スーパーのものに比べればまだまだですが、そこそこの大きさになりました。

露地は、ネットがけをぎりぎりまで待ちました!

こちらは7月5日、露地のトウキビを土寄せした時の写真です。

以前はトンネルの支柱を組んだ中に定植していましたが、今年は支柱は後回しに、あせらず進めることにしました。

7月15日、雄花が咲き始めたころに、支柱を組みました。

8月15日です。

おおっ、油断していたら受粉が終わり、もうひげも茶色くなっているではありませんか!

ネットをかけました。

考えてみれば、ある程度熟さない限り動物に狙われる可能性は低いです。

あせる必要はない、何事も適切なタイミングがあるのですね。

このことに気づくまでに、何年も遠回りして、ようやく納得しました。

そして、収穫です!

8月29日、今年露地で収穫した調理中のトウキビです。

収穫はカミさんの担当でして、収穫時の写真がないのが残念です。

うおー、売っているトウキビに近い!

なんとうれしいことでしょう!

おまけではありますが、小さいものの、今年初の枝豆も8月の収穫に間に合いました。

枝豆にトウキビとビール、北海道の夏の最強トリオではありませんか!