作物としては重きを置いていないんだけど、外す勇気のない作物、というのがあります。
そうであるがゆえに、つくってはいるのだけど、他の作物に比べてどうも力が入らない、という中途半端で気の毒な存在・・・。
オヤジの場合は、イチゴがそんな作物です。
イチゴに力が入らない理由①「特に作らなくても困らない!」
たくさん獲れればそれはそれで、カミさんがイチゴジャムにしてくれたり、デコレーションケーキの飾りになったり(こちらの経験はありません)・・・
また少しであっても、毎日のデザートとして食卓を彩ってくれる存在だと思います。
しかし、獲れなくてもとくに困るものではありません。
オヤジんちのサクランボもそうですが、果物やベリー類はおやつかデザートなので、しょせん「無農薬で獲れたらラッキー」という位置づけになってしまいます。
いちどに獲れてもこんなものです。
ナスやピーマンは毎日収穫できなきゃ困る、でもイチゴなどは朝ごはんの皿に一人1~2個並んだら儲けもの、となるのは無理もない話です。
イチゴに力が入らない理由②「株を更新しなければならない!」
イチゴは、バラ科の多年草です。
ランナーと呼ばれる蔓を伸ばし、子株を増やします。
上の写真は、7月中旬頃、収穫が終わった頃の写真です。
見えるでしょうか?黄色の丸で囲んだツル状のものが、ランナーです。
ひとつの株から四方八方にランナーを伸ばし、子株を増やして自己増殖していく、見ていてとても不思議な植物です。
ランナーの先端です。
ここにも新たな株ができ、またランナーを伸ばしていきます。
同じ株でも毎年実を収穫できるのですが、だんだん実が小さくなるらしく、大きい実を収穫するためには、2~3年ごとに株を更新した方が良い、とものの本には書いてあります。
オヤジもイチゴの畝を作ってはいるのですが、ズボラな性格を反映してか、株自体が育たず、すぐ枯らしてしまうことが多いです。
毎年子株が周りに無数にできるので、更新は可能なのですが、植え替えの時期が仕事の繁忙期ということもあり、他の野菜の世話の忙しさにかまけて、ついおろそかになってしまいます。
イチゴに力が入らない理由③「毎年マルチを張り替えなければならない!」
オヤジんとこのイチゴは小さな畝です。
たった8株です(こんな少しではたいした収穫はできないですね(汗))。
雑草を抑制するために黒マルチを敷いているのですが、これを追肥、株の更新の為に毎年張り替えなきゃならない!
これが他の畑の用事をいろいろとやっている中で、優先順位を一番後ろにしたいほどの、手間な作業です。
ということは、忙しい年は手抜きか、やらずにほったらかす年もあるということです。
手抜きやほったらかしの作物は、当然それなりの収穫になる、ということです。
イチゴに力が入らない理由④「人間よりアリの方が食べている!」
テンションが下がる一番の理由が、これです。
無農薬ですし、甘くておいしい。
動物や昆虫、野鳥は、食べ物の旬の時期を心得ています。
イチゴが赤く甘くなるまで待って、「よし、明日獲って食べてやろう!」
と楽しみにして、翌日行ってみると、だいたい食べられています。
ネットを張れば野鳥やカラスからは守れるでしょうが、アリは不可能です。
だれか良い方法があったら教えてください。
以上のような理由で、力が入らないイチゴではあります。
にもかかわらず、仕方なくというわけでもないのですが、オヤジは毎年春、細々とイチゴの畝を準備しています。
めげずに、今年もイチゴ畑を整備します!
マルチを引きはがし、雑草を取り去ります。
死んだ株もあります。寂しいので、そこに新しい苗を植えたいなあ・・・。
辺りを見回すと、昨年ランナーを伸ばして育った子株がありました!
新しい株なので、今年は実がつかないけど、来年のために植えてみよう!
子株を植え、歯抜けの状態が解消されました!
新しい黒マルチを敷きます。
株の位置に切れ目を入れ、株を出します。
見た目もきれいになりました。
さあ、支柱を立てて、
夜の保温のために、ビニールをかけます。
朝出かける前に、ビニールをめくり、水やりする日課が加わりました。
昨年の取り残しをこのようにポットで保存してあります。
あまり育っていませんね。
先ほどとった子株の余りといっしょに、しばらく置いておこうと思います。
さあ、今年は何個獲れるかな?