北海道で作れるものは何でも植えてやろう!と思って畑作りに取り組んでいるオヤジです。
畑を始めて間もない頃は、わからないことだらけで、野菜の「や」もわからない状態でした。
(といっても、今もそれに近い状態ではありますが)
今の土地に移り住むにあたって、半分自給自足を目指して・・・というイメージが自分の頭の中にあったものの、そんな自分の1年のサイクルを支える字引が必要でした。
自分の地域に根差した畑の本があると良い!
まず、何月に何を植えて、何を収穫して・・・そういった全体の畑作の流れがわからないといけません。
また、個々の作物の作り方、留意点についても然りです。
そして何よりも、北海道での野菜作りのサイクルを解説してくれるものが欲しいのです。
日本は東西南北に長い国で、それぞれの地域ごとに気候に特色があり、地域ごとに獲れる野菜も多種多様です。
同じ作物を作るのでも、北海道と東京では、植える時期や生育期間に大きな違いがあります。
関東を含む本州の広い区域では、玉ねぎは秋に植えてそのまま冬越しし、翌年の春から夏にかけて収穫、というサイクルが一般的だと思います。
しかし、北海道の玉ねぎは、2~3月にハウスで種蒔き、雪解け後に畑を準備し、5月初めに定植、その年の秋に収穫、というサイクルです。
これは、北海道が冬季期間は雪に閉ざされる地域が多く、露地を休まざるを得ない気候的事情からきているのかもしれません。
そのせいか、北海道で作る玉ねぎは北海道特有の気候条件にあった品種を開発し、短い生育期間で収穫、出荷しているようです。
玉ねぎはわかりやすい例ですが、作物全般において、地域ごとの作り方があり、地域の気候にあった品種があります。
野菜作りの解説本は星の数ほどありますが、北海道で畑をやるにあたって、拠り所となる解説書が必要でした。
「家族で楽しむ 北国の家庭菜園」(社団法人 北海道農業改良普及協会 編)
これはオヤジが最もお世話になっている野菜作りの参考書です。
一番かゆいところに手が届く解説本です。
北海道で作れる50種のそれぞれの野菜について、植え付けから収穫適期、畝つくりの方法から栽培における注意事項(害虫、病害も含めて)など、要点をおさえて解説しています。
化成肥料や薬剤の使用を前提としています。
その部分は採用しませんが、北海道ではキャベツはこういうサイクルでこういう準備をして作る、というような参考のしかたで使っています。
また、巻末には、品種ごとの種の寿命や生育適温、温床作りも含めた育苗のノウハウ、接ぎ木の方法、なんと野菜の貯蔵方法まで載っています。
単なる家庭菜園の入門書を超えて、北海道農業の概説という側面もある本だと思います。
いまでも、トマトを定植するときに「ええっと、畝間と株間は何センチだったかな・・・」という風に辞書のように常備して安心な一冊です。
いまはスマホで野菜作りのサイトが簡単にみられて、印刷物のマニュアルの存在が希薄になりつつあるようです。
また、時代ともに野菜作りのノウハウも進化してくるので、最新の情報を仕入れることも大変大事だとも思います。
実際、オヤジもスマホで検索して出てくるサイトをその時々で参考にすることが多いですが、自分の畑作りの核になるような、地域の事情にあった解説書があると、とても便利だと思います。